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宮川香山 虫明時代「大日本眞葛造」銘の作品

皆さん、こんばんは。

初代香山の虫明時代の作である可能性が高い作品(急須と湯呑)を国内で発見しましたので、ご紹介したいと思います。


京都で生まれ育った初代宮川香山は、横浜に窯を築く前、滞在はわずか数年という短期間でしたが岡山の虫明に窯の指導に行っています。

初代香山の虫明時代の作として、岡山県の重要文化財に指定されている作品がこの酒樽です。

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虫明焼酒樽 初代宮川香山作 (『邑久町史 文化財編』より)

この頃の初代香山の銘は「大日本眞葛造」と染付で記しているのが特徴です。

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染付銘 写真 (『邑久町史 文化財編』より)



今回国内で発見した作品にも同じタイプの染付銘「大日本眞葛造」が記されています。



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初代宮川香山作 個人蔵 宮川香山 眞葛ミュージアム保管


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染付銘



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初代宮川香山作 個人蔵 宮川香山 眞葛ミュージアム保管


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染付銘



初代香山の染付銘は、遅くとも明治10年には「眞葛窯香山造」という染付銘に変わります。

(明治10年の作であると年代が特定できる作品に「眞葛窯香山造」という銘が入っている作品が複数個確認されています。おそらく香山は、明治4年に横浜に自身の窯である「眞葛窯」を築いたことにより、銘を変更したものと考えられます。→ 参考過去ブログ 
http://kozan.blog.so-net.ne.jp/2012-06-24
http://kozan.blog.so-net.ne.jp/2009-04-07 )

いずれにしても「大日本眞葛造」という染付銘のある作品は、明治10年よりも前の作であることは間違いないのです。

従って、「大日本眞葛造」の銘が入った作品は、虫明時代の作か、京都時代の作、もしくは横浜に窯を築いた直後の作であると推定できるのです。

改めて今回発見した作品を見てみましょう。


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初代宮川香山作 個人蔵 宮川香山 眞葛ミュージアム保管


作品をよく観察すると、岡山県指定重要文化財の香山作虫明焼酒樽と同様に、染付で南画が描かれており、アクセントとして辰砂が使われています。(→ 参考過去ブログ http://kozan.blog.so-net.ne.jp/2011-12-30-1 )

作風からも、今回国内で発見した作品は香山の虫明時代の作品である可能性が高いと考えられるのです。



今日もブログを見て頂き、有難うございました。

眞葛 博士


p.s. 少し細かい話になりますが、香山の銘は初期は、「造」という言葉を使用していますが、明治中期から「製」という言葉を使うように変化します。

「大日本眞葛造」(京都・虫明時代・もしかしたら横浜最初期) 
→ 「眞葛窯香山造」(横浜初期、明治10年の作品で複数確認) 
→ 「大日本香山製」(明治中期ex.シカゴ万博に出品された国指定重要文化財の作品はこのタイプ) 
→ 「眞葛窯香山製」 → 「眞葛香山製」
というのが、ざっと大まかな銘の変遷になります。銘の変遷については、銘の実際の写真や製作年が特定できる作品を示しながら、近々ブログでしっかりと解説したいと思っています。









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